テーマ:お話

アンコール小説 親愛なる者  その5

 由加と夕子は翌日銀行の本店で当籤金を支払ってもらうために手続きをしていた。一時間後銀行を出ようとした時、勇太が入ってきた。三人は顔を見合わせた。  勇太が言った。 「もうお金はもらったのか」  その言葉を聞き、由加も夕子も心臓が止まるかと思った。 「何のことよ」と夕子が聞き返した。 「だから、雄介が当った宝クジのこと…
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アンコール小説 親愛なる者  その4

「由加姉さん、二人で分けましょ。勇太兄さんと分けたら取り分が三百万近く減るのよ。それだけあれば雄介の入院費用で出した分が返ってくるのよ。これから子供も大きくなり学資もいるんだから。うちの主人なんかせっかくコツコツ貯めたマイホーム用のお金を毎月三十万も持ち出したのだからカンカンよ。残りの分は雄介からの贈り物だと思って大切に遣わして…
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幸福大王降臨

第二次世界大戦が終わり四分の三世紀が過ぎ、 21世紀に入ってからはインターネット関連の技術が飛躍的に進歩したけれど、 果たして、このIT技術により、地球上の人たちが進歩を享受しているかと、言えば 一部の者だけであり、不便であっても20世紀の方が、ある意味幸せだったと思ってる人は多いはずだ。 科学技術が進歩…
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アンコール小説 親愛なる者  その3

「天の邪鬼と申します」 「天の邪鬼さんですか。どうして私に話しかけるんですか」 「人の不幸は私の幸福なんです。宝クジに当ってるのに死んでしまったあなたを思うと楽しくなってくるんですよ。お気の毒に。ハ、ハ、ハ」 「気の毒でもなんでもないよ。こうして君と話をすることができるのも肉体がなくなったからで、別に不幸だなんて思わないよ…
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アンコール小説 親愛なる者  その2

 観音様に導かれる雄介は、自分が白木の箱に入り、その後高温の炉で焼かれる場面に遭遇した。死んだとはいえ、熱により体がブツブツと膨れ、ジワーッと脂が滲み出てボッと燃え上がるのを見ることは堪え難いものだった。いやいやする子供のように観音様を見る雄介。そんな雄介に観音様は言った。 「人はなまじ知識を得たばかりに、自分が焼けるのを見て…
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アンコール小説 親愛なる者  その1

 観音様が僕を見ている。慈悲深い眼差しが僕を至福の彼方へ誘おうとしている。あらゆる苦悩からから解放される時はもうすぐだ。なにもない世界でありながら、薄ぼんやりとした温かな中に観音様が手招きしているのだから不思議だ。手が差しのべられ、指先が触れた瞬間、思考が止まった。 「御臨終です」と医者が言った。  身内が亡くなったというの…
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これを読んで気分が悪くなることがあります。ご注意を! 011 最終回

竹輪の感覚とは、自分で思いついて、これは言い得て妙、ピッタリだと思った。 他に例えるものなんて思い当たらない。一杯出汁を吸ってふやけた安物の竹輪が ニュルッと出たウンコなのだ。 このウンコを今度は潰してみることにした。 このままじゃ、表面の感覚だけで、中心の状態は分からない。 もう触ってしまったので…
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これを読んで気分が悪くなることがあります。ご注意を! 010

早く出したい。けれどニュルッと出そうとした瞬間から、 その状況をすべて記憶にとどめておけるだろうか。それに出し終わった後はウンコの 色、艶、硬さ、触り心地、そして臭いまで、確実に覚える必要がある。 こんなの、メモを取っている暇もない。すべて自分の感覚で記憶に残しておくことになる。 覚悟を決めてパンツを脱い…
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これを読んで気分が悪くなることがあります。ご注意を! 009

目覚まし時計が鳴った。昨日、いや一昨日のようなヘマをやらかさないために、 日曜日の午前8時に目覚ましが鳴れば余裕を持って目覚めた後の作業ができるようにと思ったのだ。 睡眠時間は、昨日の10時に寝たのだから、10時間眠ったことになる。 前日が14時間だったので、二日で24時間寝ていたことになる。 これは凄い…
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これを読んで気分が悪くなることがあります。ご注意を! 008

目が覚めた。小さな机の上の時計に目をやると、10時過ぎだ。 まだ10時すぎだと思っていたが、窓の向こうは晴れている。 しまった12時間以上寝てしまった。やっぱり偽ビールの2本は俺を眠りの底なし沼に落としてしまったようだ。 慌てふためいている自分に気づいた自分。今日は土曜日じゃないか。 我に返って冷静に状況を把…
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これを読んで気分が悪くなることがあります。ご注意を! 007

次はニュルッとしたウンコを出すために体調を整えなければならない。それも2日のうちに。 いつもは質素な食事をしているので、便秘などというものには縁がないけれど、 今朝のウンコもすんなり出たような感じもするが、ニュルッではなかった。 少し下腹に力をいれて1分ほどしたら出たように思う。これはニュルッではない。 …
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これを読んで気分が悪くなることがあります。ご注意を! 006

  新しい年になって5日目、今年もコロナで始まり、ずっと続きそうです  このどさくさに紛れて勝手なことをしようとする政治屋が出てきます。要注意!特に大阪に! そうだ和式トイレの方が確かめやすい気がする。 少しだけ水が溜まってるところを拭きとり、そこにすれば一番分かりやすいではないか。 古い建物の和式トイレでな…
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これを読んで気分が悪くなることがあります。ご注意を! 005

ウンコがニュルッと出る表現が本当に適切なのか、 それにこのニュルッという言葉の本来の意味はあるのか。 俺は分かっているようで曖昧模糊なニュルッについて、思い描いて見た。 ウンコがスーッと出る時はニュルッとは言わないような気がする。ニュルッは、もうすぐ出るぞ と待っているよりも、便座に座ってアッと思ってしま…
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これを読んで気分が悪くなることがあります。ご注意を! 004

ウンコって、子どもは大好きでしょ。どうしてかな? 大人はウンコを不浄のモノとして扱うけど、子どもは臭いけど、何故か好きなんだよね。 よくあるじゃない。とぐろを巻いている絵が。 あんなの描くのは子供だけだよ。たぶん小学校低学年までだけど。不思議ね。 高山君、鋭いところを突いていると思うよ。 ウンコのこ…
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これを読んで気分が悪くなることがあります。ご注意を! 003

3号館か。ここにはちょっとしゃれた喫茶部がある。 さっきの本館地下の学食とは違い、コーヒー1杯が300円もする。 だけど、ゆったりしていて眠りこけている奴もいるほどだ。 やっぱ、世の中お金持ちが優遇されることを身をもって教えてくれる。 それが学校の良いところだ。俺みたいな貧乏人がこの学校に来ることができる…
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これを読んで気分が悪くなることがあります。ご注意を! 002

面白い夢だったので、誰かに話したくなった。 実際にウンコを漏らしたのではないので、話の種としてなら、 絶対に笑ってもらえるだろうと思ったからだ。 アパートでパンと牛乳だけの朝食を終え、 1時間半以上かけて電車とバスを乗り継ぎ学校に着いた。 また腹が減ってきた。 今日の講義は1つだけ。3時限目の…
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これを読んで気分が悪くなることがあります。ご注意を! 001

※※※ 本日から新しい読み物です。     が、読むと気分が悪くなるかも知れません。     当方、一切責任は負いません。あしからず。 ヘンな話で申し訳ないが、夜中にうんこがしたくなった。 いま暖かい布団から出たら寒いだろう、と思った。それが失敗の始まりだった。 時計を見ると午前3時。あと3時間もすれば…
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究極の完全犯罪 その35 最終回

 何から話そうかしら、そうね、やっぱりあなた、吉田タダシがここへ来て住みついたころのことから始めましょう。  吉田君が塚田に見舞金を持って行った時、勇祐がひょんなことからあなたが塚田に関心を持っていることを知ったのよ。それで何かの役に立つかも知れないと、ちょっとだけ調べてみたの。  あの北本と同じ会社で、しかも同じ課であるこ…
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究極の完全犯罪 その34

  俺は幽霊タウンへ引き返した。田中洋一や洋子、そして岸谷小夜子に小林遥と英一郎、居酒屋のサトさんに洋一の仲間達が俺を出迎えてくれた。みんな煙りの臭いが染み付いているし、衣服もところどころ焦げて穴が開いているが、みんな嬉しそうだ。  そんな中にお姉さんはいなかった。あのおしゃべりおばさんがいないなんて、まだ何かありそうだ。 …
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究極の完全犯罪 その33

 「お姉さん、洋一はいつごろ到着する?」 「察しがついているんだろ。もうすぐ洋子君とここへ来るよ。それにしても大量の花火をどう使うのか知りたいね。いくら多くても爆弾なんか作れないよ。おもちゃだもの」 「だからいいんだよ」  俺はそう言ってお姉さんから受け取った線香花火を以前から用意しておいた柔らかい段ボールのあの小さな隙間…
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究極の完全犯罪 その32

 俺は駐車場へ行き、北本の車を探した。あの外国車があった。近づいて俺が後ろに隠れていた痕跡があるかどうか見ようと思ったが、厭な予感がした。北本も馬鹿ではない。尻まで映された男の素性を知ろうとしているだろう。スイミングに来たのは俺のことを調べるためだ。どこかで見張っているに違いない。しまった。小夜子が見つかるかも知れない。捕まれば…
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究極の完全犯罪 その31

 俺は部屋で着替えをして出て行こうとすると、まだお姉さんがいた。 「これ渡すの忘れてた。北本の隠れ家や。あいつは病院の寮には住んでへん。そのことを勇祐が書いておいたんや」  メモを受け取り礼を言って行こうとすると「もう、せっかちやな。ちゃんと薬塗ったんか? まだか? なんか臭いな」  こう言いながら俺の手を引っ張って自分の…
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究極の完全犯罪 その27

「じゃ。勇祐さんと呼ばせてもらう。北本は疾風の若いのを使って悪事の片棒を担がせた女性や、レイプしようとした女性を塚田のように消そうとしている。時間がないんだ。俺としてはここ二、三日中に北本を警察に引き渡したい。組織力では叶わないから、嵌めることになるが、もちろん俺の影を全く消して実行する」 「二、三日は無理かも知れないが、今週…
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究極の完全犯罪 その26

 目蓋キズの男は邸宅の通用門を押し開けて勝手に入って行く。車庫のシャッターが勝手に上がった。中に車はなくスキンヘッドが椅子に座っていた。 「ま、ゆっくり話を聞こうか。副事務長のことだと思うが。吉田タダシさん」  俺の素性を知っている。俺はスキンヘッドの素性は知らない。人と関わり合うことは自分の生きてきた歴史を知らせていること…
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究極の完全犯罪 その25

 俺は3000円を渡すと、ちょっと不満そうな顔をしたけれど、目が笑っていた。 「さっきの回収の兄ちゃんは、北本や塚本とは全然関係ないのやで。もう一人の兄ちゃんと、それに事務所にいる可愛いお姉ちゃんの三人でやってるんやけど、市のリサイクル業者として表彰されてるくらいや」 「どうして北本達は空き缶回収を辞めたのかな。儲かる商売と…
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究極の完全犯罪 その24

 サトさんが笑っている。ハローワークのある所は官庁の出先機関が集まっている。家裁もその一つだ。怖いもの知らずの疾風であっても、法を守る裁判所の人達が利用する店は、本当は敬遠したいところなのだが、俺が利用していたことを知り、仕方なく毎日やってくるのだ。  店の電話が鳴った。サトさんはメモをしながらしきりに頭を下げている。 「あ…
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究極の完全犯罪 その23   +勝手な文章

 元会社の女子社員は辞めると話していたけれど、会社を自分のためだけに利用しようとする人間にとって、将来の会社のことなんて爪の先程も考えていない。それを察知して社員たちは沈む船から逃れようとする船底に棲んでいる鼠のように安全な場所へいち早く逃れようとしているのだ。  女子社員が鼠だとしたらまだしも、北本はイタチだ。鼬の最後っ屁と…
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究極の完全犯罪 その22

 洋一らの農業ボランティアから一月ほどが経った。お昼のニュースを見ながら昼ご飯を食べていると、H病院の副事務長が病院の駐車場の車の中で死んでいるのが見つかり、警察は殺人事件と断定して捜査していると報じた。中継のレポーターは、この事件が猟奇的な殺人のようで、以前にあったワンルームアパートの一室での殺人事件の状況とよく似ていると話し…
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究極の完全犯罪 その21

 単車の爆音で目が醒めた。まだ6時半だ。爺ちゃんが朝から作業する畑の地図を各自に渡し、洋一の婆さんがお茶とお握りをみんなに手渡した。 「じゃ、お願いするけど、くれぐれも怪我をしないようにね、お昼は高台公園だからね」  爺ちゃんが手をあげると、エンジン音を轟かせ持場の畑に向かうのだった。 「爺ちゃん。洋一は俺のことをよく知っ…
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究極の完全犯罪 その18

 それから1時間半が経過した。俺は会社の表にまわった。表門の社員通用門が開いた。塚田が出てきた。出たとたん唾を吐いた。そして鉄の扉を思いきり蹴飛ばした。あれじゃ靴の踵が壊れたに違いない。詳細は分からないが会社内で塚田が糾弾されたのだろう。  塚田は会社から少し離れた民間の駐車場へ向かった。あの高級外国車が出てきた。俺はあとをつけず…
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